
柳宗悦は、ウイリアムブレイクから大きな影響を受けている。そのひとつに「みえない実在」。
以前の師匠が、お稽古時によく言ったものだ。「見るな」と。
目に見えないもの、例えば、愛とか希望とか。亡き愛した人とか。その姿は、目には映りません。しかし、自分のどこかで、それを、感じ取ることができる。柳宗悦は、ブレイクに対し、「彼にとっても切実な世とはこの仮象の世界ではなかった。事象の奥底に動き躍る実在の世界そのものだった。彼にとってはみえるものは見えないものの衣だった」
見えているものは、いつか朽ちる。
「牡丹一日の紅」
いつか、ここを超えた舞ができればと、思う。