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盆踊り

倉林正次「民族の舞と踊り」 「民俗芸能の踊りの一つの柱、念仏踊り。平安時代、空也上人が念仏の功徳を説き衆生強化のために行った鉢叩念仏に始まると伝え、京都の空也堂の寒行、福島県河沼郡東村の空也念仏などにその流れを留める。念仏聖たちは、次第に門付芸人に零落、泡斎念仏、願人坊、葛西念仏などその徒は諸国を巡歴したが、大阪住吉神社に残る住吉踊り、埼玉県近縁に分布する万作踊りなどその念仏芸の系統をひくものである。大念仏、じゃんがら念仏、題目踊り、六斎念仏、念仏けんばいなど、いずれもこれら聖たちの持ち回った芸能の伝播土着した念仏芸である。しかし、これら念仏踊り系統のものをみると、それらの催される時期はそのほとんどが旧七月、あるいは八月のいわゆるお盆の時期である。これはまた盆踊りの季節でもある。各地に定着する念仏踊りは本来の宗教的性格から離れて、むしろ習俗的行事性の中にその基盤を見出しているといえる。念仏踊りにしろ、あるいはそれから派生した盆踊りにしろ、それが民衆芸能として根をはやし枝を広げるためには、民衆の生活の季節と無関係ではありえなかった。祖先以来伝襲されてきた生活のリズムの中に、その生息の基盤はあった。」お弟子数名と成城学園前駅前の盆踊りに参加した。とにかく、楽しかった。2時間休むこともなく、ひたすら踊っていた。踊っていると、笑顔になる。知らない人とも話し、笑う。そして、一緒に踊る。何十年ぶりだろうか。そうか。衆生強化。自分自身の道のための法は『楽しむ』ということだ、とまたもや再確認。楽しかった。